コブハサミムシの卵が孵化して10日後、幼虫が母親を襲って食べてしまった。この一見残酷な光景もハサミムシの世界では決まったサイクルの一つである。母親が喜んで食べられているとは思えないが、撮影のためにガラス板を取り除くと、それまで死んでしまったかのようにじっとしていた母親が急に慌てたように動き始めた。外敵の襲撃と察したようだった。
 その瞬間は、すさまじい母性本能を感じてしまった。