ボルネオのアカエリトリバネアゲハは原名亜種 Trogonoptera brookiana brookiana Wallace
ウオーレス(ワラス)はダーウインとと共に進化論の提唱者として知られているが、19世紀中頃、スンダランドからモルッカ地方での採集の経験から進化論を導き出したのである。
 ウオーレスを驚喜させたチョウの一つが、このアカエリトリバネアゲハである。当時から、メスは得難く、オス100に対してメス1と言われた時代もあった。それはアカエリトリバネアゲハのオスは吸水性が強く、湿った地面から水を飲む姿を見ることができるが、メスは吸水に来ず、高い梢に咲く木の花を訪れるのを見ることぐらいしかできなかったからだ。
 そのアカエリトリバネアゲハのメスに出会ったのはロッカウィワイルドライフパークという、コタキナバル近郊の動物園の敷地内であった。多摩動物園のように自然の地形をいかした動物園で、今回のボルネオ旅行で唯一、たくさんのチョウを見ることができた場所である。
 今回はチョウの個体数が異常に少なく、びっくりしたのだが、最後の日の午後に、この動物園の林ではそこそこの数や種類に出会えたのである。チョウの有名な場所を訪れるより、ここに行った方が、いろいろな種類に出会えそうである。