7月末から8月いっぱい、高峰や湯ノ丸など、小諸周辺の高原に行くと、ヨツバヒヨドリの花のまわりをアゲハチョウぐらいの大きなチョウが優雅に舞っている。アサギマダラである。アサギマダラは旅をするチョウで、春に南から北へ、秋には北から南へ移動する。この季節、高原で見られるアサギマダラは、6月初めに南から飛んできたメスが標高が1200mぐらいの場所に多いイケマに産み付けた卵から育った信州子だ。8月下旬になるとアサギマダラは南へ移動し、沖縄や台湾まで飛んでいく。信州の冬の寒さには幼虫も成虫も耐えることはできないのだ。
 小諸にはなさそうだが、御代田や上田では9月にフジバカマを公園などに植えている地域がある。フジバカマはヨツバヒヨドリと近い仲間で、アサギマダラが好む植物だ。フジバカマがあると、南へ移動していくアサギマダラが立ち寄っていく。上田の公園では9月中旬ごろから10月はじめにたくさんのアサギマダラが現れる。